伊吹野を歩く 2005.3.27

 小学校の先生と伊吹野を歩きました。彼もまたいろんな山野草に興味を持ち、それを絵に描いておられます。また、地域の子供たちが地域のことを知らないことを残念と思い、そして学習の場として地域というフィールドを使いたがっている先生です。地域の中で地域を愛し、医療を行えることをありがたいことだと思っている私にとっても非常に共感でき、いろんなことを教えられた気がします。

 伊吹山に登ろうかと思って、あるルートを取ろうとしたらいきなり雪が積もっていて、「だめだこりゃ」と引き返し、お互いに知っている山野草のフィールドを紹介し合いました。いずれも3月に入っての雪のため「今年は遅いなぁ」との印象を持ちました。


アズマイチゲ(東一華)がようやく開花しているところに出会うことができました。晴れた午後2時以降じゃないと開かないようです。じっと我慢が大切かな・・・。まさに春の妖精の名にふさわしい。


葉っぱはよなよなして頼りない感じ


精一杯花びらを広げて虫を集めていました


スハマソウ(州浜草)も今が一番でしょう。晴れると一斉に花を広げます


林間の薄日のこもれる中咲くスハマソウ


一刻一刻と花も変化していきます


日の光を浴びて、精一杯花びらを広げるスハマソウの群落


日陰で・・・


ニリンソウ(二輪草)が開花準備を始めていました


キバナノアマナ(黄花甘菜)も、太陽に向かって花びらを広げています。


後ろ姿のキバナノアマナ


二人仲よく


麓ではショウジョウバカマも咲き始め


ヤマエンゴサクの色も鮮やか


この花なんでしたっけ? と書いたら多数の人から教えていただきました。「シキミ」です。ありがとうございました。


中華料理の香辛料として使われるハッカク(八角)に似た実を付けますが、これは猛毒。「(人にとって)悪しき実」というのが転化してシキミになったと伝えられます。葉をもむと香(抹香)の良い香りがするという事です。(才谷屋さん)


ありきたりの梅の花ですが


気持ちよさそうに咲いていました


2〜3mmの大きさ、セントウソウ。


ツクシもにょきっと出てきました


日向では、タチツボスミレが咲き始め


林の中ではカタクリがつぼみを大きくしています。まるで鳥のよう。


スズシロソウは目立たないけど春を感じさせます


カタクリ、例年なら咲き出している頃ですが・・・雪の中です。