◆プログラム ■5月14日(月)
午前 外来見学
胃カメラ、眼底検査、レントゲン、骨密度測定など様々な検査に立ち会えた。大学病院なら検査は後日ということになるが、ケアセンターでは、その日のうちにできることが、患者さんのためになると思いました。
しゃがんだ姿勢から立ち上がるのが大変だという患者が来て、リハビリの途中まで見学でき、私が気がついていなかった右膝の軽度の進展障害、左下腿の筋萎縮などを理学療法士の方が指摘され、外来や入院患者さんにもっと丁寧に診察しないといけないと思いました。
午後 往診
家人が患者さんをこんなに一生懸命介護しているとは思っていなかったので、ただただ感心するばかりだった。家もきれいであり、患者も清潔に保たれていた。
患者さんに笑顔があり、脳梗塞であってもこちらからの話しかけに反応があるなど、大学病院では考えられないような、患者にとっての穏やかな暮らしが在宅にあった。
■5月15日(火)
午前 訪問看護
2件あり、一人は脳の高次機能が保たれており、リハビリをされている方、もう1人は脳の高次機能が保たれていない人でした。
脳の高次機能が保たれていると、リハビリも積極的にできるが、保たれていないとリハビリもできない。
下痢便の処理に時間がかかり大変だったが、家人が一人で処置をしなければならないことを考えると、介護者の負担の大きさがわかった。
訪問看護で週1回、1時間のリハビリでも筋力が回復し、座位可能、首を真っ直ぐに保持できるようになるので、十分にやる価値のある医療だと思った。
午後 小学校健診 & 往診
小学生は思っていた以上に幼く、またかわいかった。
健診では、体表の皮膚の観察、聴診、リンパ節触知、側弯の有無、口腔内などについて診察していた。
往診で24ゲージの針で点滴していた。
寝たきりの方でも呼吸音がきれいな方が多かったので、介護がいきとどいていることがわかった。
■5月16日(水)
午前 外来リハ
通所デイサービスにリハビリが組み込まれていて、非常にリハビリがないデイサービスより、利用者の生活の質を上げるのに有効だと思った。(畑野 注: デイサービスの見学をされていないのでそう思われたのだと思います)
リハビリに対して意欲的に取り組んでいる方ばかりで驚いた。
マシーンは予想以上に力のいるものだった。
午後 出張診療所
一人一人のニーズに合わせて診察しないと、患者の通院の意欲や病気に対して無関心になってしまう。
女性の患者が圧倒的に多かった
病気について初対面の私に対して、教えてくれた患者さんが多かった。
認知症の妻と、心不全の夫の二人暮らしの90才を超える高齢者夫婦を見て、在宅だからこそ二人は生きていけるのだなと感じた。
■5月17日(木)
午前 老健
SpO2の低い利用者でも、本人の希望がなければ酸素を上げてSpO2を上げることは必ずしも必要なことではない。
老健は在宅サービス(介護)の中のひとつで、病院とは違う。
午後 出張所 & 乳児健診
幼児健診では肥満、機能性心雑音、アトピー、ヘルペスなどの子がいた
出張所では薬が欲しいという患者が多かった。
■5月18日(金)
午前〜午後 老健
入浴介助では、ひとつの作業をしていても、必ず周りの体を洗っている人、浴槽に入っている人を見ることを教わった。
着替えもできるかぎり自分でやってもらうようにして、在宅での力をつけてもらっていた
シーツの替え方、おむつの替え方、移乗のしかたなど、まるで手品を見ているようにうまくやっていた。
作業療法では、みんなで力を合わせて作品を作り、みんなで完成して喜んだ。
食事介助では、水分の多いものほどむせやすいことがわかった。
■5月21日(月)
午前 外来看護
電子カルテの入力のしかたを教わった。
電子カルテは以前のデータと比較しにくい(心電図など)ので、また薬を出すだけでも操作が煩雑で大変だと思った。
午後 訪問診療
心不全の男性が亡くなったのを聞いて、他の人が「うらやましい死に方や」と言っていたし、息子さんも感謝しており、在宅ならではの穏やかな死だと思った。
認知症があっても一人暮らしできるし(もちろんヘルパーさんなどの助けもあってではあるが)、人間らしい生活ができることを知った。
訪問診療で、脱水などの徴候を見逃さず、介護者に指導することが大切だと思った。
脳梗塞があっても、少しでも自分の意思で手を動かしていたり、話したりできる方とそうでない方の全身状態は異なるので、リハビリで少しでも機能を改善させてQOL(生活の質)の高い生活を送って欲しいと思った。
■5月22日(火)
午前 在宅支援
2件の家への訪問と、『ほほえみ』というデイサービスの施設への見学をした。
ケアマネージャーという仕事は、利用者のこの先の未来を見越してサービスを提示しなければならないこと。入院とは違い、利用者との信頼関係を築くのは難しいこと。どの施設でどのサービスを提供しているかなど、情報を持っていなければならないことなどが必要であるということを学び、大変有意義でした。
午後 調剤 & 栄養
午後の診察の調剤に加え、業者の持ってきた薬の在庫確認や、老健の利用者の薬の一包化など、様々な仕事を一度にされていて、すごいと思った。
一包化の器械や、確認の作業など、問題点や工夫点など、忙しい中丁寧に教えていただきました。
一人一人の利用者に合わせて、食事を作っていかなければならない大変さ、実際に利用者さんの食事の姿を見学に行かれるという努力など、気さくに語っていただき、ありがとうございました。
■5月23日(水)
午前 出張所外来
粉薬の作り方を学んだ
どんな薬が置いてあるのか調べた。
採血がうまくいかなかった。
出張所には思いのほかたくさんの患者さんが来られた。
昨日薬剤師さんに教わった調剤実習がすぐに実践となってよかった。
午後 訪問リハビリ
リハビリは専門家(PTやOT)だけがするものではなく、利用者本人がトイレに行くことも、カーテンを開けることもリハビリであり、訪問看護ではそういったことをやっていれば十分リハビリをしていると言えることを知った。
リハビリを勉強していないから、できないということでは困ると聞き、ためになった
■5月24日(木)
午前 おぐり眼科にて手術と外来
眼瞼下垂の手術2件と、外来を見学した
電子カルテでは、臨時の医師が対応できないとのことで、紙カルテを併用していた
手術も久々だったので新鮮であった。
午後 おぐり眼科にて手術と外来
忙しい中、あいまをぬって話をしていただけた
白内障手術を5件と外来見学をした
スタッフや器械が多いように見えたが、ぎりぎりだという話を聞き、驚いた。
対象疾患が少し違うものの、設備が整っている大きな開業医だと感じた。
■5月25日(金)
午前 ふり返り