伊吹のよい所 再発見  2008.7.13

地域創造会議の趣旨 『伊吹地域のよさを活かしたまちづくり』についての計画・目標設定

◆委員(任期は2年)
 座長 谷口康さん、副座長 鹿取豊治さん
 委員 鳩代利博さん、多賀正郁さん、荒木茂子さん、林和夫さん、松居智惠子さん、高橋兵助さん、藤田秀子さん、畑野秀樹
 事務局 伊富貴孝司さん、大橋守さん、伊藤淳司さん、中川久美子さん

◆前回(6月22日)の検討事項
・地域のいいところを伸ばす
・地域を知ってもらうこと、地域の情報を流すこと、若者に関心を持ってもらうこと
・祭りが好きな住民性
・スポーツが好きな住民性
・同じ町内でも遠い(交通の配慮)、情報の疎通が悪いこと
・雑作(イヤイヤという感じ)よりも、やってみようと思わせる付加価値の創造
・資材(テントなど)、人を共有する・・・「祭りにテントを貸してくれ」「○人、人を回してくれ」
・メディアの利用・・・町外にはインターネット、町内には防災無線の利用、広報誌の発行
・顔出し看板や地域オリエンテーリングを利用して、まちを知ってもらう取り組み
・中学生を取り入れて、提言してもらう。
・県立大学の学生さんに参加してもらう
・住民アンケートを行う
・「感謝」や「助け合い」や「思いやり」のあるまちづくり
・事務局も、委員と同じレベルで発言してもらう=委員は14名、みんな「さん」で呼ぶ
・次回は、7月13日(日)午後1時〜 バスで伊吹のフィールドを見て回る



今回の地域創造会議では、伊吹地域のいいところを廻ってみようということになりました。伊吹地域に住んでいても、以外に地元のことを知らないものです。

まず、伊吹にある道の駅 旬菜の森 に行ってみました。ここには、伊吹野そば、ミルクファームも集まっていて、とても賑わっています。
足湯があります。道路や駐車場からは見えにくくなっていて、空いていました。ゆっくり旅の疲れを落としてみてはいかがでしょう?
地元農家の堀江さんは、いちごを作っていらっしゃいます。地元で採れた自信のいちごをその場でミキサーにかけ、伊吹牛乳で混ぜた美味しい「いちごミルク」は300円。
旬菜の森の中。新鮮な野菜など地元でできたものを売っています。売り上げは年々増えているそうです。
旬菜の森の2階では、黒蜜きな粉アイスを売っていました。200円でとても好評だそうです。「健康によさげ」な感じがいいのでしょうか。
地元の農家が心をこめて作ったお米は、生産者の名前入りで人気だそうです。特に袋に手書きで生産者の思いが書いてあると、いっそう評判がいいらしい(付加価値の創造でしょうか)。
野菜も、農薬を使っていないものが多く品揃えも豊富でした。
大久保の大門坂荘は、『源流の会』会長谷口さんの実家を改装したものです。いろんな人がここに集まって、田舎の良さを話し合ってほしいとの思いで、自腹を切って改装されました。

近くには大久保の住民が運営されているバーベキュー場もあります。
玄関には、いいあんばいの看板が飾ってあります。
中は、いろりが作ってあり、宿泊もできます。台所、お風呂やトイレも整備してあり、学生さんの合宿などにも良さそうです。
大久保に咲く、ヤブカンゾウの花。夏の日差しの下で輝いています。
大久保の長尾護国寺は、西暦651年に慈照尊者が開山したそうです。851年 僧三修が弥高寺、観音寺、太平寺、長尾寺をくるめて伊吹山四大護国寺を創建しました。1352年、小泉にあった大石を砕いて、それまで湖だった大久保の地を耕地とし、住民の生活を楽にしたそうです。1510年の兵火で焼失しましたが、再建され、49の堂塔が並び立つ大きな寺院となりました。現在は長尾寺だけが残っています。平安時代の毘沙門天などが安置されています。
曲谷にある「ちちいちょう(乳銀杏)」は、木のこぶがおっぱいのように垂れ下がっています。群がる男性群?? お参りすると、妊婦さんはおっぱいの出がよくなるそうです。
曲谷に咲く紫陽花。みずみずしく咲いています。
曲谷と甲津原の間にある親水公園です(温見親水公園)。トイレなども設置されているので、今日は親子連れが水遊びしていました。キャンプ場としても使えそうで、許可や使用料は不要。管理人はいませんので、安全については自己責任です。
曲谷のダム湖です。水辺まで降りることができ、カヌーを浮かべることができます。ダムの近くの黄色いウキの外側なら、カヌーで中島に近づいたりすることもできます。ただし管理人はいませんので、安全に関しては自己責任です。
甲津原の交流センターです。漬け物を作る加工場と、喫茶店が入っています。
喫茶店『まごころ(麻心)』では、麻を使った製品などが並んでいます。
源流の水を使ったコーヒー(300円)は優しく美味しい。おすすめはキーマカレー(500円)と、麻のナッツを入れたシフォンケーキ(250円)。是非立ち寄っていただきたいです。
営業日は土日が中心で、平日は予約が必要です。結構たくさんのお客さんがあります。
古い民家を再生して、資料館としています。地元の人が交代して管理をされています。
標高600メートルの空に近い集落に来てください。
古いけど、新しい・・・
甲津原に咲くコスモス
麓に降りてきて、上野から伊吹山を見上げると、パラグライダーが飛んでいました。体験教室がありますよ。
上平寺では、京極氏の庭園があります。地元の人々の尽力で維持され、年に1回あるイベントでは全国からたくさんの人がやってきます。向かいの針葉樹は、昔はなかったそうで、この場所から伊吹山がスッキリと見えたようです。
長い間、木々に埋もれていましたが発掘され、今では国指定の遺跡になっています。
大清水では、羊が飼われています。
大清水の泉神社の水取り場。三重県、岐阜県、愛知県、大阪府からと遠方からもたくさんの人が水をもらいに来ていました。
泉神社は、日本名水百選に選ばれています。ちなみに最近指定された「平成の名水百選」には、米原市醒ヶ井のわき水が選ばれています。
遠方から水を取りに来る人たち。次から次に車が出入りしています。水取り場にはホースが何本も出ていて、容器に入れやすいように工夫されています。
わさび田がありました。地元の人の力で育てられていました。

また近くの弥高集落では、伊吹ハム、岩盤浴いぶき、弥高観光いも園などがあります。
春照では、薬草の里文化センタージョイいぶき(薬草風呂)、フランス料理店ベルソーなどがあります。

 米原市では旧町の区域、4つの地域で創造会議を立ち上げ、市民の皆さんと協働してそれぞれの地域の特色を活かした多様なまちづくりを推進していくことになった。この会議は、現状では対応できない地域課題などをみんなで共有し、その解決策や地域活性化のための特色あるまちづくりを支援していく方策について、様々な主体が一緒に考えていこうというもの。

★無関心→関心へ
イベントなどは、年配の人だけでなく、車に乗れて元気な若い人でも行かない。お金がない、情報がないという問題もあるが、関心がない。
まずは何か統一したものが必要。地域を知るとか、連携意識を高めるとか、そういったきっかけ作りが必要。小さなところから統一してやってみては。

★地域を知る
まちづくりとか限界集落とか、伊吹のことについて、住民に知ってもらうことが最も大切。地域を知ってもらうということの積み重ねが大切
フィールドワークをやって、どんなことをやっているのか知ってもらう。大変だというのを言い合いっこして、何がないから困っているというのを出し合うとか、そういう小さな所から始める。

★地域のネットワークづくり・コミュニケーション
この会議を伊吹の中の仲間作りのきっかけに
急に国策で何とかしようと思っても難しい。だから「住んでいる人間が自分たちで何とかしなければいけないのでは?」という問いかけを、この会議から発信して、輪を広げていくことが大切
一つのイベントを他の地域イベントや道の駅などとリンクさせたり、PRしたりしていく
事業者とタイアップして活性化していく。一緒にやっていくことも大切

★情報発信
地域内の人に対しては、防災無線でタイムリーな情報を流していく
たとえば曲谷のフリーマーケットで大清水の水をPRするとかもできる。旬彩さんとか伊吹ハムさんとか、サテライト的に貸してもらって、そこでいろんな情報を発信していく方法もある。
この会議が情報の発信源になる

★助け合い
心と心の思いやりで動くような地域に
「ジョイいぶきでイベントがあるから、おっちゃん、おばちゃん一緒に乗って行かんか?」みたいなイメージのまちづくりができれば一番いい。
「何か手助けできることはないか?」というのをお互いにやり始めると、お互いのことに関心を持ち合えるし、情報発信も大切であるが、助け合いというのがないと難しい。
行政主導ではなく、イベント情報の発信や資材・スタッフの貸し出しなどを一括して管理できるような共同体があるといい。あるものをみんなで活用しあう。
地域の人が安心して住めるまちに。なるべく流出しないように。

★感動・感激
補助金はあてにせずに、知恵を使って自分たちでやれるだけのことをやっていく。苦労しなければ感動も喜びもない。それが財産。
「物事を達成して、すごく感動した」そういったところに価値があるのではないかということに気づいてもらう。言葉だけで伝えるのは難しいので、現場に行ってもらって、関心を持ってもらい、感動・感激してもらう。
付加価値。一生懸命しているのを見たり、来てよかったなという気持ちがあったりすれば行く。造作を上回るようなメリット、苦労が報われるようなものがあれば・・・。
地域でやっていることを子どもたちや住民に見てもらい、地域の良さに気づかせる方法を考えていく。

★誰もが共鳴する伊吹地域のシンボル
伊吹地域のシンボルといえば『伊吹山』。そういった伊吹地域の誰もが共鳴できるものが必要。できれば伊吹山というものを一つのシンボルに、それを伸ばし、付随してまちも活性化していく。

★伊吹地域は広いっ!
同じ伊吹地域でも、東草野学区から見ると春照あたりはすごく遠いイメージ。伊吹地域で何かするときも、東草野学区などはやっぱり参加者が少ないので、何故かということと考える。年配の人への気配りとか、ちょっとした工夫をすれば、もっと人が集まるのではないか。
出たくても出られないという人がいるというのは、とても大きな課題

★大学生の活動を取り入れてみよう! 若者を巻き込もう!
学生さんは広い範囲で考えを持っているし、意見交換もよいのでは。
地元の人は案外知らない人が多い。全然関係のない若い人たちの意見を聞くというのは、とても参考になる。
若い人が入るだけでも雰囲気が変わってくる
ケアセンターの研修医には、一軒家を借りて住んでもらったりしているので、空き家の情報交換などもできれば助かる
横のつながりなどがなく、人間関係が希薄な環境の中で育っている子どもたちは、それが当たり前だと思っている。伝統文化など、良さを知ってもらうこと、話をする場が必要。
若者にも足を運んでもらい、どうにかして若者を動かす。
下の世代ががんばってくれたら、、もっと魅力ある地域になる。大学などを卒業しても地域に戻ってきたいと思ってもらえることが一番大事。

★伊吹のいいとこ探し
課題を今すぐ解決しようというのはなかなか難しいので、いいところを見つけ出してそこを伸ばしていくことが大切

★その他
それぞれの地域の会議の内容をすりあわせして、これからの米原市の発展のために、全体の中でまちづくりについて検討しては。
空き家対策は、持ち主の了解も必要であるし、住民に危機感がないので大変。
今後、運営資金をどうしていくかとうことが課題である
伊吹の人の特性として、祭り好き、スポーツ好きというのがある。
ジョイいぶきの周辺は、体育館、ホッケー場、文化資料館、ケアセンター、幼稚園、愛らんどなど、文化とスポーツ、福祉、医療が集まったエリアで、人が一番集まりやすいところ、そういうところをうまく利用していけないか。
思いや付加価値がなく、必要のないものは消えていく。企業でも同じで、いかに他者との差別化を図るかということ。
若い人もだが、年配の人も話す機会がない。その場へ出られない。

会議の主旨
 伊吹地域のよいところをもう一度見直し、その良さを活かして、伊吹色を全面に出した特色あるまちづくり、地域課題を強みに変えていくようなまちづくりを推進していくための計画や支援方法をみなさんと一緒に考えていこうというものである。任期は2年であるが、再任も妨げないし、2年間で成果を出すというものではなく、5年後、10年後を目標にしてもいい。

◆県立大とのタイアップ
 県立大学はまちづくり活動に取り組んでいて、そういうのも活用していってはどうか。次回のフィールドワークに、学生も来てもらってはどうか。地域に入ってもらえるような素材を提供し、学生に提案してもらって、それを実行してもらう。地元に密着してやってもらう。空き家に住んでもらって、活動してもらうというのも一つ。短期間で入ってもらうのではなく、長く活動をしてもらう方向で考えてはどうか。

◆出前ワークショップ
 中学の授業の中で、まちづくりワークショップやフィールドワークをやって、子どもたちの思いを引き出し、子どもたちの意見も計画の中の反映していけないか。やっぱり伊吹はいいな、ずっと住みたいなと思ってくれたり、自分たちの意見が計画の中に入っていることで、まちを見る眼も変わってくるきっかけになったりするのでは。事務局で案を作り、中学校と相談させてもらいたい。

◆住民アンケート
 地域の人に関心を持ってもらったり、思いを聞き出したりすることも必要ではないか。この会議だけでなく、地域の人にも考えてもらいたい。

◆まちづくり新聞の発行
 情報発信という部分で、想像会議でどんなことをやっているのかということを、地域の人に知ってもらうため、3ヶ月に1回程度新聞を出すのはどうか。編集もこのメンバーでみんなでしていきたい。