【 次につなげるために 】・・・真の日本代表選手を目指して
今回、初めての日本代表として、このオーストラリア遠征に参加した選手のみなさん、試合に勝つこと、自分の技術がどれだけ通用するのかなど、ＦＨＥカップ優勝を最大の目標として、ホッケーのことだけを考え、期待と不安の中で試合に臨んだことと思います。その志、高い意識は当然必要なことです。
その中で、自信となったことや、反対に外国人のすごさを肌で感じたり、自分のホッケーが通用しないとはじめて壁を感じたりしたかもしれません。
しかし、君達自身が感じたその全てが、きっと自分のホッケーのプラスになるのです。さまざまな経験・努力・感情、その全てが、君達を強く成長させてくれるので、この遠征で感じたこと、経験したことを忘れないでくださいね。
そして、ホッケーの試合を経験することも、もちろん大切なのですが、今回、現地の佐敷剛成さん・ヒロ子さん・ボブさんのおかけで、それ以上の大切な経験をさせていただいたことも忘れないで下さい。
その１つが、オーストラリアの同じ世代の交流です。29日のバンバリーでの親善試合後、君達はボブ（小澤恵太）さんに教えてもらった会話の入り方（あいさつ・自己紹介後の進め方）で、勇気を出して声をかけていましたね。写真をとったり、メールアドレスを教え合ったり、私自身が君達の柔軟さにすごく感動しました。
この出会いをきっかけに、ずっとつながることができたり、将来、オーストラリアで一緒にプレーしたり、A代表に選ばれ対戦することができればなどと考えると、試合に勝つこと以上に、英語で会話できることの大切さ、この出会いの素晴らしさを感じてほしいと思いました。
技術＋人間力＋語学力、それらがともなう『真の日本代表選手』になれるかもしれないと、君達の柔軟さを見ているとつくづく感じることができました。
あと１つが、30日行われたオーストラリア代表選手によるコーチングと大会最終日のレジェンドマッチです。
ワールドカップ金メダリストによる技術指導、そして、世界一の選手達のプレーを間近で見るという経験、佐敷（ヨシ）さんがいたからこそ実現した企画。
話を聞くと、仕事を休んで日本の君達のために駆けつけてくれたようです。そんなことがしてもらえるのかと、私はその熱い気持ちに感謝以外の言葉が見つかりませんでした。
私たち指導者が毎日行っている技術指導も、もちろん大切なのかもしれませんが、私たちでは絶対に実現することができない企画でした。
君達の目を通して記憶に残っている何か、その学んだことを日本に持って帰って下さいね。そのヒントが君達１人１人の真の成長につながることを期待します。
そして、あこがれのメダリストに指導してもらった３６人が、次は反対に日本の中であこがれの選手へと成長し、未来の子ども達に対して、自分たちの培ったものを返していくことができる、そんなつながりが日本の中にも広がっていくことを期待したい気持ちでいっぱいです。
高校生になった君達３６人が、小（中）学生と楽しく練習し、このオーストラリアで学んだことを伝える、そんなつながりを大切にできる『真の日本代表』に成長してくれることも期待していますよ。
そして、ホッケー以外の生活や行動・マナーや挨拶の大切さを意識しつづけ、君達がオーストラリアで高めた人間力が、これから君達それぞれの場所で問われるのですよ！忘れないで下さい。そのことが当然にできてこそ、ホッケーの結果や技術も評価されるのです。
最後に、この遠征を通して、家族や地域の方々、中学校の顧問の先生方、そして、今回出会った様々な方々に感謝の気持ちを持つことができました。
今後も同じように、君達が出会う全ての方々が、君達を応援し、支えてくれていることを決して忘れることなく、そのおかげでホッケーを通して輝くことができることに感謝の気持ちを持って、歩んで行って下さい。
高い人間力をそなえ、いつも感謝の気持ちを忘れず、大きな声で『ありがとうございます』と言える『真の日本代表の選手』を目指し続けて下さい。
この11日間の経験を、必ず次につなげて下さいね！約束ですよ！
また、高校生になり、ひとまわり成長した君達に再会できることを楽しみにして、この遠征のまとめにいたします。
遠征事務局 幸田 伸也
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