伊吹山山頂 2012.9.15

生と死と
外来と在宅と老健と・・・毎日の診療でエネルギー消耗。1ヶ月のうち1,2日の休日をもらうのがやっと。在宅と老健の高齢者は24時間態勢であり、精神的には結構しんどい。
70代の高齢者は、在宅でがんの療養をされているが、「死にたい」とおっしゃる。死に急ぐほど辛いのか?
90代の高齢者は40日間、飲まず食わず、最低限の輸液のみで自宅で過ごされている。家族に見守られ幸せそうに感じる。ひ孫との写真を撮りましょうと言うと、なんと1歳のひ孫の背中をなでておられる。
80代の高齢者は、食べたり飲んだりできなくなり、ご家族に説明して「看取りが近い」ことを説明。家族が一生懸命になられて、近くの名水を煮沸して口にひたすと、「うまい」と言ってごくりと飲み出す。まか不思議、生きる力。

生と死、生老病死を相手にしている医師の仕事・・・家か病院か、点滴や薬を出すのか止めるのか、誰の意見を取り入れるのか、どの選択肢を選んでも正解はない、あるいは全て正解。何十人もの人の同時進行。一人だけに集中はできない。

消耗した状態で、伊吹山に上がる。ガスの中を歩くと、ここは黄泉の世界だろうかと思うような幻想的な世界。黄色や青い花が見え隠れする。死の世界にいるような、はたまた生の世界にいるような、不思議な気分。ただ自分のできることは「今を生きる」ということだけ。

 
葛の花・・・根は葛根になりますね。さわやかな甘い香り
 
カワミドリ
 
ツリフネソウ・・・活き活きとしています

イブキコゴメグサ(伊吹小米草) 
 
カニコウモリ?
 
フジテンニンソウ
 
タムラソウ
 
アキノキリンソウ
 
リンドウ
 
フジテンニンソウ、コイブキアザミ・・・幻想的な世界
 
キセワタ(着せ綿)
 
マムシグサ
 
フジテンニンソウ、ノギク、イブキトリカブト
 
ワレモコウ
 
風にそよぐ音が寂しい ススキ
 
シオガマギク
 
誰もいないかのような世界は風の音だけ、静か。
 
人の姿にほっとする。
 
コイブキアザミ
 
イブキトリカブト
 
黄泉の世界いるような、現実の世界にいるような感覚。ガスに覆われたり、視界が開けたり

一生懸命に生きているエネルギーを感じます 
 
花が落ちても、種を飛ばそうとする努力、サラシナショウマ、空へ

アカソは赤い(赤蘇)
 
クサボタンの種、空に飛ぶ準備中
 
イワアカバナ(岩赤花)の名の由来は、葉が赤くなるからか