山ワークショップ in いぶき

地域医療振興協会主催 <1> 2006.10.25〜10.28,<2>2006.10.30〜11.2

1クール目

3日目


3合目、さあ登りましょう


センブリ。スキー場が整備され、センブリは壊滅的


6合目付近で


まだまだお元気


指導医(気合いだー)


研修医(のんびり)


君も・・・?


7合目で


8合目付近


マイペースな人??


山岳修行の伊吹山。行等岩にある祠


9合目付近。結構きつい


9合目で


雲海。雲の上です


サミット(山頂)で、レクチャー


松井様に伊吹山のお話をしていただきました


記念写真。山頂、日本武尊の前で


縁の下の力持ち


意外に・・・


山の神 現れる


下山して、松田様によるレクチャー


「ワインの楽しみ方」


試飲しながらワインの不思議な魅力を聞きました


貴腐ワインは、黄金色


今日の4品

ドンペリニョン、ボーヌロマネクロディア、シャトーコスデステューネル、シャトーリューセック

ワークショップ3日目を振り返ると、

1)伊吹山登山・・・3合目から山頂までの2時間、苦労をともにして登ったことは、参加者の心の共感を得ることができたのではないかと思います。また一つの具体的な達成感を得られたのではないでしょうか?
 山の登り方については、山頂の松井さんに話していただきました。
 急いでがんがん登る人もいれば、ゆっくり自分のペースで登る人、まわりを巻き込みながら登る人、いろいろありましたが、結局は同じゴールに達することができました。山を「自分の目標」と考えれば、人生も同じ。回り道をしてもいいから結局は目標を達成するすることができれば、と思いました。

2)松田さんのレクチャー「ワインの楽しみ方」は参加者に非常に好評でした。1本のワインに、歴史とか思いとかいろんなものが注ぎ込まれている。ドンペリニョン、ボーヌロマネクロディア、シャトーコスデステューネル、シャトーリューセックという個性的なワインをいただくことができました。
 「このセッション最高!」という言葉があちこちから聞けました。ありがとうございました。(しかしワインの向こうにある「主旨」を若い先生に理解してもらえたか心配もあり)

3)私のセッションでは、自分史を語らせてもらいました。18年目になる私の医師人生を振り返って、医師1年目2年目の先生に伝えたいものを1時間話しました。
「他者のために動けば、必ず周りの人たちはついてきてくれる」ことなど、経験を元に伝えることができたように思います。(若い医師に、自分中心の考えの人が多いなと思ったのです)
・・・自分の語りで他者を泣かせたのは初めてでした。ビックリしました。

4)研修医自らのワークショップが夜にありました。
 指導医側が伝えたいことは、「地域医療の12軸」「包括ケア」「EBM]「相手のニーズに合わせた医療を考えること」「外来診療の実践」などでした。
 研修医側が初期研修で教えて欲しいことは、「包括ケアの魅力」「よきロールモデルの存在」「外来診療」「harf dey back」「エコーなどの手技」などでした。

 ケアセンターで提供してきた初期研修では、「包括ケア」には力を入れてきましたが「ロールモデル」については全く考慮しなかったなと思いました。地域医療の魅力を伝えることをしてこなかったな、と振り返りました。 ・・・今後の課題です。

中身の濃い1日となりました。  29日が1クール目最終日です。


4日目

なんとかワークショップ1クール目が終わりました。
昨日のセッションでエネルギーを出し尽くして、今日は呆然としています。
患者さんや利用者さんと接していた方が、気持ちいいです。

最終日は、研修医の先生が私がどうしていぶきで長くいたのかディスカッションしてくれました。非常にむずがゆかったです。ただ自分のために仕事をするのではなく、目の前の患者さんや住民が元気になれるよう何ができるのか考えるようにすれば、自ずから仲間ができ、住民がついてきてくれるように思いました。「患者さんを信じること」「一期一会の気持ち」は、若い先生には信じがたいことだったようです。

夜に妻に「この自分史って書いた紙は何?」と聞かれ、我に返って恥ずかしくなりました。即刻忘れてしまいたいです。しかし、来週は21人の研修医がやってくるのですよねー(^^;)。どーしましょ!

全国にいぶきを発信する第一歩を歩み始めることができた印象をもった1日でした。

2クール目

アンケート ワークショップ前

■地域医療や地域志向型研修について、どのようにお考えですか?

○地域医療はやりがいがあり、また必要とされていることだと思う
○奥が深くてまだとらえきれていない
○患者さんの人生を診る
○同じ場所に長くいなければならない
○きりがない?
○地域医療というと、より患者さんとの距離が近いイメージがある。患者さんと大きな面で、また深く関われるのが魅力という感じが出ている
○結婚したり、子どもができるか不安
○医療だけでなく、保健や地域の行政など包括的に健康と関わることができる
○余暇の過ごし方の不安
○勉強が難しそう
○楽しくていい
○病棟と違う医療を体験できる
○病院の外から病院を見られる
○病棟の業務の間で、地域での研修が、地域への移動が気分転換となる
○地域での医師のロールモデルがみられる
○地域での医師やスタッフと知り合える
○自分が主体となって、より多くの知識と技能を習得することが大切であると思う。そのためには常に「人」を意識して、好奇心と向上心を忘れずに研修に励むことが必要と考える
○自分ができること、できないことを明確に知る能力が必要だと思う
○医師としてのベースを作ること
○現場にあわせて自己学習していく
○予防や、他のフィールドの方との連携・ネットワークをつくる
○地域研修3ヶ月間とっぷりつかることで、楽しさ、厳しさを知ることができる
○実際に身をもって体験しないとわからない
○つらさを強調する報道が多いが、本当は楽しいことがたくさんある

■あなたがこのワークショップで学びたいこと、習得したいことはなんですか?

○地域とうまく医療していくにはどうすればいいか
○いぶきでの地域医療を味わう
○前町長さん、市長さんの思い
○本当に地域の人が必要としているもの
○前町長さん、市長さんからの医師に対する考え方
○先生方がここを選んだ理由
○実際に現場を見ることによって、自分が本当に地域医療に関わりたいのか、向いているのかを考えるきっかけとしたい
○後期研修のイメージをつかむ
○ものすごく何かに期待!はないです
○地域で働くことのおもしろさを再認識したり、新しく発見したりしたい
○人生の中で”地域の中で生きる意味”を考え直したい
○研修医同士、上の先生達と仕事やプライベートについての考え方を聞いたりして情報交換する


アンケート ワークショップ後

■地域医療や地域志向型研修について、どのようにお考えですか?

○やはりある程度自分のベースを作らないと覚悟が決められない
○みんなで変えていけるのではないか
○3年やってみたらどう? (by Dr.畑野)
○考えると難しい。やりながら悩んでいきたい
○現場を見る、触れることは、「実感を伴った体験」には必須であると思った
○ある程度自分の中であたためていることを確認できた
○地域医療について考える機会が多いが、かえって悩むことも多い(次々にテーマが生まれてくるのでややしんどい)
○地域志向型研修は必須と考えており、基盤作りは必要と思う。研修内容をどのように活かせるのかは未知
○今回のワークショップのような形式であれば、みな地域医療に興味を持つのではないかと思う。人数も10人弱というのがよかったです。地域に出る医師が足りず、強制力もない現状で、地域医療に対する気づきを与える場として重要だと思います。今後のカリキュラムでの地域研修に行くにあたって目標を明確にできるのではないかと思います
○地域志向型研修は、自分にとっては本当に医師として自己形成につながっている感じがして楽しいです。
○やっぱりその土地に行く先入観、情報が大事。その後のことはついてくる
○絶対に必要なことなので、これからも継続して考えていきたいと思う。女医が仕事を続けられる、さらには地域医療を続けられる環境を考えたい
○地域のニーズに直面し、それに応えていくことでやり甲斐を見いだし、その中で尊敬すべき人々と出会い、好きになった地域に医師としてできる何かをしていくこと・・・かな
○たくさんの思いと考えがあり、難しいけれど同じことを皆考えていると感じた
○地域志向型研修はすばらしく、継続して欲しい

■あなたがこのワークショップで学んだこと、習得したことはなんですか?

○でも、地域医療を始めた後のロールモデルには出会えた気がするし、これから先地域医療をやることになったときの指針が見えてきた気がする
○センターで教わっていることの重要性を再認識した。昨年よりよかった
○ひとつのロールモデルに出会った
○畑野医師:地域の人が元気になるように努力すれば周りはついてくる。研修医:それぞれ思いは違うが、真剣に話ができるので意見交換していきたい
○疑問点、考え方など、皆がどのように考えているかを聞くことができた
○自分なりに取捨選択することができた
○周りの人と自分の考え方の同じ点、違う点。だいたいは同じだったが、細かい点で違いはあった
○地域を愛する人の存在は、地域医療を行う上でとても重要なポイントである
○忘れかけていた患者さんrespectの姿勢
○医療は、患者さんにとって生活のほんの一部なんだということ
○地域で生きているDr.畑野
○行政の長の思い、視点。里山、集落を守る、インフラ、人口流出問題
○土地さえ選べば、ますは楽しそう! 楽しむためには、診療スタンスを持つこと
○地域医療のみならず、人生の中では自分で変えられるものもあれば、変えられないものもある。その中でよいバランスを保ちながら人生を歩んでいけばよい、ということ
○地域医療の魅力
○自分の近い未来のこととして、真剣に現実的に考えられた
○ロールモデル
○いろいろ学んだ! 楽しい、やっぱり方略をみんなで考えていこう!
○患者を信じる、信じ切る!!

■ご意見、ご感想

○いぶきのこれからの可能性を感じた
○ハタノ先生という素晴らしいロールモデルに出会えた
○ワークショップの流れがよかった。しかしはじめのワークショップはやっぱり4月の合同オリエンテーションの域を出ておらず、やっていて少し気が乗らなかった。二つの対比が明確になったのは、hataboの歴史からだと思う
○人数が少なくてよかった
○住民の方と話す機会があったことはとてもよかった
○最後のワークショップをもっと深めたかった。時間不足だった(「自分が地域医療を継続するためには」はとてもよいテーマなので)
○自分にとって”続ける”ことは、”あきらめる”という部分が大きかった。最後の最後「今」感じたことが大きかったですね
○とても充実した4日間でした。ありがとうございました
○曲谷サロンは、とても衝撃的でした(よい刺激になりました)。あらかじめどの様なことになるのか知らなかったのがよかったのだと思います
○いつも同じ考え方を持っている人が多いので、結論が正論ばかりになりやすい。違う意見をもっている地域の開業医の方々とも一緒に参加してたくさんの反対意見を聞いてみたい
○地域医療が嫌になって病院診療へ戻った方々の話も逆説的な意見として聞いておきたい
○つめつめスケジュールでないことがよかった。夜疲れをとること、皆で飲むことができてよかった
○畑野先生に感謝したい。とてもよかった。


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