1)地域包括ケアの実践・・・保健・医療・福祉という領域を包括し、「地域住民が安心した暮らし」ができることを目指します。地域に密着した医療や福祉を提供します。
2)全国への情報発信・・・学会での発表・地域医療振興協会や自治医大を介した研修活動・インターネットなどを通して、継続した情報発信を行います。
3)経営基盤の安定・・・誇りと自信を持って取り組める職場環境を作ります。
4)次世代の育成・・・次の世代に安心してバトンタッチできる医師、看護師、介護士、理学療法士等を育てていきます。
5)文化の交流点・・・地域包括ケアの枠を越えて、子どもや高齢者など地域住民の文化の交流点としての役割を担います。
地域医療とは、 1.その地域を愛し、誇りを持つこと 2.医療者のための医療ではなく、住民に喜ばれ評価される医療であること 3.行政と仲よくすること 4.地域包括医療を展開すること 5.医療を通して地域社会(まちづくり)に貢献すること |
(患者中心性) |
患者さんの立場で考えます |
(包括性) |
臓器、性別、年齢にとらわれず、身体的のみならず、心理社会的にもアプローチし、医療のみならず保健や福祉も視野に入れた包括性で診療に当たります。「地域包括ケアセンター」の「包括」です。 |
(調整機能) |
もし高度な診断技術や治療が必要であれば、快く専門医に紹介します。保健や福祉についても的確なアドバイスができるように心がけます。 |
(背景因子) |
家族、学校、職場はもちろんのこと、患者さんの住んでいる地域のことに精通して、患者さんの背景を考えアドバイスできるようにします。 |
(継続性) |
外来でも介護施設でも、もし入院しても継続して診るように心がけます。 |
(近接性) |
真っ先に、私達があなたを診るようにします。 |
『地域包括ケアセンターいぶき』は、伊吹町が計画を進め、合併後は米原市が建設を進めています。米原市は人口4万2千人あまり、面積220平方kmの「まち」です。米原は、新幹線の駅もある交通の要所で、関東と関西を分ける日本の中心に位置します。しかし旧伊吹町地区は、北部で過疎化が進んでおり、高齢化率も40%以上になる集落もあります。
1)地域医療に力を注ぎます(医療・看護・リハビリ等)
このような医療の過疎地に、医師4名体制で外来医療と在宅医療の充実に力を注ぎたいと思います。また看護師は14名体制とし、外来部門、訪問看護部門、デイケア部門、老人保健施設部門で住民に安心していただける看護サービスを提供したいと思います。
これまで理学療法士が少なく、リハビリを看護師に頼らざるをえませんでたが、3名の理学療法士と1名の作業療法士を置いて、脳卒中退院後の医療依存度の高いリハビリ、デイケアで行う機能維持のためのリハビリ、介護予防のためのパワーリハビリ、病院から在宅に帰すための中間施設となる老人保健施設(老健)でのリハビリ、在宅でのリハビリなど、幅広い分野でのリハビリを行う予定です。2)近隣病院等との機能分担を行います
診療所は無床(入院機能を持たない)ですが、近隣病院との病診連携を密に行い、急性期は病院、慢性期は『地域包括ケアセンター』が受け持つという機能分担をしたいと考えています。これまであった伊吹診療所(米原市上野)、吉槻診療所(米原市吉槻)、大久保出張所(米原市大久保)、板並出張所(米原市上板並)は、それぞれ国保診療所として存続させます。
いずれの病院へも約20分で行くことができます(また、それぞれの病院に病診連携室があります)
市立長浜病院
在宅医療推進モデル病院
開放型病棟・病床
長浜赤十字病院
地域医療連携室
救急救命センター
国保関ヶ原病院
3)保健・医療・福祉を融合した施設にします
施設の特徴として、同じ建物の中に、診療所、リハビリ施設(機能回復のためのリハビリ)、パワーリハビリ(介護予防のためのリハビリ)、デイケア(通所リハビリ)、老人保健施設(病院から在宅に帰すことを目的とした入所施設)、ショートステイ(短期入所)を併設することで、医療と福祉が一体化した有機的な施設になることです。各セクションで分かれることなく、住民のために各セクションが協力しあってサービスを提供できます。さらには、隣接する保健福祉センター『愛らんど』との連携により、保健師、在宅介護支援センター、社会福祉協議会(デイサービス、ホームヘルプサービス、ボランティア活動などの社会福祉)などとも協力することができます。
また、この施設の特徴は、米原市が施設整備を行い(公設)、その運営を社団法人地域医療振興協会が受託する(民営)という管理委託方式を採用するということです。この方式は、すでに全国で展開されており、それぞれの施設が住民の安心と健全な経営という目的を達成しています。滋賀県においては初めての取り組みですが、田舎に民間の活力を導入することは新しい地域活性化の手法として注目を浴びています。
4)老健施設・デイケアの理念は「在宅へ」
現在の老健施設の利用理由が、特別養護老人ホームへの入所待ちであったり、病院から自宅へ帰れない人の住まいとなっているように感じます。このケアセンターは、あくまでも「家に帰す」ことを原則としたいと思います(原則として入所は3ヶ月間)。そのために15人単位のユニットケアで、暖かみのあるなじみの関係を作り、リハビリにも力を注ぎます。現在は緊急の場合でも入所が難しくなっているショートステイですが、本来のショートステイの役割をはたしたいと思います。
デイケア(通所リハビリ)も自宅での療養の質を上げるための努力をしたいと思います。自宅に帰っても安心なように、訪問診療、訪問看護、ホームヘルプサービスにて24時間フォローできる体制、デイサービス、デイケアの充実を整えていきたいと思います(これは社会福祉協議会とも協力が必要です)。
5)地域医療を目指す若い医師の教育に力を入れます
この施設の目標として、地域医療に取り組む若い医師の育成があります。専門医も必要ですが、地域で活躍する後輩を育てることにより、全国にプライマリケアを実践できる医師を増やしていきたいと思います。施設内にスタッフルームや会議室などの勉強できる場所を提供し、外来診察や老人保健施設での診察、訪問診療などを実践してもらいたいと考えています。食堂や宿泊施設についても確保できるよう予定しています。
契約 医療教育機関 地域医療振興協会 自治医科大学 滋賀医科大学 6)地域住民が安心して暮らせるために努力します
医学の発展と共に、医師は専門化し病院は専門医の集団となっています。しかし私たちが提供するのは『医療』であり、住民とのこころとこころのつながりを常に大事にしたいと思います。また同時に医学の最先端の知識を持ち、最良の医療を提供できるよう努めます。また病気の予防や早期発見に努めたいと考えます。
私たちの目標は、地域に根ざした医療(地域医療、在宅医療)であり、家族ぐるみの医療(家庭医療)、患者さんを全人的に診る医療(総合医療、全人的医療)でありたいと思います。
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